危険な座り方?仙骨座りとは
「仙骨座り」をご存知でしょうか？この座り方は知らず知らずのうちに腰にダメージを与え、腰痛を引き起こしてしまいます。毎日のデスクワークや学習で、つい楽な姿勢になってしまう方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、仙骨座りの特徴と正しい座り方をご紹介します。正しい座り方を身につけることで、腰痛を予防し、快適に仕事や勉強に集中できるようになります。長時間座り続けることの多い方は、ぜひ参考にしてください。
仙骨座りとは
仙骨座りになりやすい座り方には、以下のような特徴があります。
- 椅子の端に浅く腰かける
- 背もたれに強く背中を当てている
- 腰が椅子の前のほうにすべって足を投げ出したようになっている
- 座椅子やソファーに座ると寝そべるような姿勢になる
仙骨は背骨の一番下にあり、おしりの後ろのほうに位置する骨です。仙骨座りをすると仙骨に体重がかかって背骨の自然なS字カーブが保たれなくなり、背中や腰に悪影響を及ぼします。さらに、仙骨座りが習慣化していると、次のような不調を引き起こしてしまう可能性があります。
- 腰痛
- ぎっくり腰
- ヘルニア
- 側弯症
- 肩や首のコリ
上記のような不調を予防・改善するためには、正しい座り方を身につけることが重要です。
腰に負担をかけない正しい座り方
正しい座り方のポイントは次のとおりです。
- 椅子に深く腰かける
- 背筋を伸ばして骨盤を立てる
- 背もたれにもたれかからない
- 膝の角度は90度
- 足の裏をしっかり地面につける
正しい座り方をすると、仙骨ではなく坐骨に体重がかかります。椅子に深く腰かけ、左右の座骨に均等に体重がかかるように座ると、骨盤が立った正しい座り方になります。
背もたれに強くもたれかかる座り方はだらしない印象を与えるだけでなく、仙骨座りになりやすくなってしまいます。椅子の座面のやわらかさや長さなどにより、背もたれにもたれかからざるを得ない場合は背中にクッションなどを入れて調整しましょう。
膝の角度が90度にならなかったり、足の裏が地面につかなかったりする場合は、椅子の高さが合っていない可能性が考えられます。椅子自体の高さが調整できない場合は、足置き台などの活用も検討してください。
このように、正しい座り方を意識することは大切ですが、一人での改善が難しい場合もあります。姿勢の癖は自分では気づきにくいものです。当院では、お一人おひとりの姿勢を丁寧に評価し、生活習慣に合わせた改善アドバイスと必要に応じた施術を行っています。座り姿勢の悪さが気になっている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
- Q1：仙骨座りのほかに、腰痛の原因となる座り方はありますか？
- A1：はい、あります。横座りや足を組んで座ると、体がねじれて腰痛の原因になります。足がしっかり地面につかない椅子やソファーは、座り方が不安定になってしまうため、体に負担をかけてしまいます。また、反り腰も腰にかなりの負荷をかけてしまうため、注意しましょう。
- Q2：自宅で簡単にできる腰痛予防法を教えてください。
- A2：お風呂で湯船にゆっくり浸かることや、簡単なストレッチを行うことで、腰周りの血行が改善され、腰痛を予防できます。ストレッチは無理のない範囲で行うことが大切です。
